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更新日:2024年7月30日

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MSC「海のエコラベル」  持続可能な漁業を応援しよう !


今回、私が取材したのは五本木小学校5年生の社会科の授業です。この日は、MSC(海洋管理協議会)ジャパンのスタッフのかたが外部講師として「持続可能な漁業に関する取り組み」を紹介する授業でした。

MSCとは?

減少傾向にある水産資源の回復と持続可能な供給を目的として、1997年にロンドンで設立。世界20カ国以上に事務所を持ち、日本では2007年に設置されました。持続可能な漁業の推進やMSC「海のエコラベル」の普及などの活動に取り組んでいます。

MSC1
ここまでお読みいただいた皆さんは、“持続可能な漁業に関する取り組み” “MSC認証” “MSC「海のエコラベル」”と聞いてピンときましたか?筆者は恥ずかしながら存じ上げず、取材に行ったことで、初めて勉強させていただくことができました。

皆さんは、毎日の生活でどれくらい魚を食べているでしょうか?魚が苦手・食べられないといったことがなければ、多くの家庭の食卓でよく食べられているのではないでしょうか。実際、子どもたちに質問した時もほとんどがよく食べると手を挙げていました。 このように世界中で魚を食べる量が年々増え、60年間でなんと4倍(!)に増えています。その一方で「持続可能なレベル」を超えて漁獲されてしまうことで、今まで食べていた身近な魚が食べられなくなってしまう可能性があるといったお話でした。振り返ってみると、もうすでに、普段の生活でそのような状況を体感することが増えてきているような気がします。

 

話は、クイズを交えて進められます。「MSC 海のエコラベル は何のためのラベル?」「日本で獲れる量が減っている魚はどれでしょうか」「MSC 海のエコラベル はどんなものについているでしょうか」そんな問いに子どもたちの正答率は高く、大人よりもずっと現状に詳しいのではないかと思えました。
 

 

授業では、魚の栄養素の話から、この50年の水産資源の状況の変化、MSCの取り組みなどが紹介されましたが、講師をまっすぐ見て話を聞く子、一生懸命ノートにメモを書き込む子。誰もが真剣に授業を受けていました。
(魚の栄養素の説明では、頭の働きが良くなる成分があるよからという話があり、子どもたちが驚きながらも嬉しそうにしていたのがかわいらしかったです…笑)

 

授業最後の質問タイムでは、「逆に増えている魚はありますか?」「MSC 海のエコラベル がついている魚で一番多いのは何ですか?」「MSCは日本のほかにどこの国に事務所がありますか?」「海外ではどれくらい海のエコラベルが知られていますか?」「魚が減っているのは獲り過ぎ以外にも理由はありますか?」など次々と手を挙げて質問をしていました。

MSC「海のエコラベル」

MSC「海のエコラベル」とは、水産資源と環境に配慮し適切に管理された、持続可能な漁業で獲られた“天然”の水産物の証です。ラベルの認知度は世界の平均で50パーセントほどですが、日本での認知度は22パーセントだそうです。この取材をした日の帰路、自宅最寄りのスーパーで生鮮食品売り場をウロウロとしてみましたが…見つけられず……企業の取り扱いもまだ少ないのだと実感しました。

MSC「海のエコラベル」を選ぶとどうなる?私たち消費者にできることとは?

 

  • 漁業がMSC漁業認証を取得
  • スーパーやレストランがMSC認証の水産物を積極的に販売
  • 消費者はMSC「海のエコラベル」付きの製品を優先的に購入
  • MSC認証の水産物の需要が高まる
  • 認証取得に向けより多くの漁業が環境に配慮し行動する
  • 持続可能な漁業が増えることで水産資源が守られSDGsの目標14「海の豊かさを守ろう」などの達成につながる


私たち消費者は、まず水産資源の現状について知り、普段の買い物で店頭に並ぶ商品を見てみること。MSC「海のエコラベル」を見つけたら手に取ってみること。そんなささやかな行動が、未来へつながっていくということがよく分かる授業でした。

授業を受けた子どもたちが感じたこと

子どもたちはこの授業の後、ポスターを作成しました。7月25日から8月31日まで、イオンスタイル碑文谷店で展示されています。今回の授業をどう感じ、それをどう表現しているのか。子どもたちの成長・成果に興味のあるかたはぜひ、立ち寄ってみてください。私も近々、展示を見に行ってきます!その様子はまた、めぐろプラスでご紹介します。

 

広報課:ちゃんみ

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