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旧前田家本邸でパラグアイ大統領夫人をおもてなし。総理夫人と美しい日本文化を体験されました。
令和7年5月21日、来日中のパラグアイ共和国大統領夫人(写真左から3人目)が区立駒場公園(駒場四丁目)内にある旧前田家本邸の和館を来訪され、石破総理大臣夫人(写真中央)や岩屋外務大臣夫人(写真右から2人目)などと一緒に日本文化を体験されました。庭園からの明るい日差しと和館の穏やかな空気の中に、華やかさが混じる素敵なひとときとなりました。
同国の駐日大使夫人(写真左)は茶道と華道をたしなまれているとのこと。加えて、外交任務で最初に訪問した場所の一つが旧前田家本邸であり、それ以来、東京という大都市の中で安らぎと静けさを感じられる特別な場所として感じてくださっているとのことで、今回の場に本邸が選ばれました。
まずは館内をご見学
和館は、外国賓客に日本文化を伝える目的で、昭和5年に16代当主の前田利為侯爵により建てられました。2013年に国の重要文化財に指定されています。めぐろ区報令和6年1月1日号で、目黒区名誉区民の王貞治氏のインタビューを行った場所もこちらです。
館内のご見学では、窓からの新緑や、縁側からの日本庭園など、美しい景色を楽しまれていました。
茶道と華道を皆さんで体験
お茶菓子には、前田家が加賀藩主であったことにちなんで金沢市の老舗・森八さんの「濡れ燕」が用意されました。今回使用された器もそれぞれが美しく、日本文化に込められたおもてなしの心が伝わってきました。
茶道体験
茶事では、4畳半の部屋でお話をされながら親睦を深めていらっしゃいました。
華道体験
お花を生けている際は、皆さん真剣にお花に向き合いながらも、自然と笑顔があふれ、楽しまれている様子が印象的でした。
日本文化の体験を終えて
駐日大使夫人が、最後にお手製のパラグアイのおやつ「チピータ」を振る舞ってくださいました。また今回の感想として、
“和館の空間は、日本文化の奥深さと、簡素の中の美、そして文化を超えたつながりを感じられる場でもあります。床の間の屏風に掲げられていた「千里同風(遠く離れていても、同じ風を感じている)」の一句どおり、心が通じ合うひとときでした。改めて深く感謝申し上げます。”
との、温かいお言葉をくださいました。
日本とパラグアイは、2019年に外交関係樹立100周年を迎え、今日に至るまで関係強化が進められています。
これからも、両国の友好が深まっていきますように。
美しい日本文化が残る和館、誰でも体験できます
今回パラグアイ共和国の貴賓の皆さんが過ごされた、区立駒場公園内にあるこの施設の1階は一般公開され、2階はボランティアの方によるガイドに参加することで見学することができます。また、茶室や和室も利用することができます(有料、要予約)。
当時の面影が残る旧前田家本邸の和館で、美しい日本文化に浸ってみてはいかがでしょうか。
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