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ひとめぐり「にじっ子サポーターズ代表 小園桂さん」(令和7年8月15日号)
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プロフィール 小園桂(こぞの かつら)さん 不登校や、特性による学びづらさ・生きづらさなどの困り感を持つ子どもと、家族やサポーターが集う団体、「にじっ子サポーターズ」の代表。団体名には、「色とりどりの個性を持つ子どもたちをサポートする」という意味が込められている。 |
子どもたちが「にじ色」に輝くために みんなで育ちあっていきたいです
講座の出会いから始まったコミュニティー
「次男が学校に通えなくなり、心身ともに疲れ切っていた頃、友達に勧められて、目黒区が主催する発達サポーター育星(いくせい)講座を受講しました。この講座は我が子、友だち、地域のかたのサポートをするため、特別支援に関する基礎知識や支援方法を学ぶ場です。自分と同じ悩みを持つ人が多く参加されていたので、初めて会うかたでもすぐ打ち解けられました」。話すことで心が軽くなる経験をした小園さんは、講座で知り合った仲間とLINEグループをつくり、情報を共有したり、対面でお話し会を開いたりするように。徐々に参加する人数が多くなり、にじっ子サポーターズが形づくられていったと語ります。
同じ悩みを抱える親たちの語り合いの場所づくり
今や100人以上の大所帯となった、にじっ子サポーターズのLINEグループ。月1回開催する「にじカフェ」についてお聞きしました。「にじカフェは、お子さんが不登校だったり、特性が強かったり、発達が気になったりなど、子育てに悩みや困り感がある親たちが、月に一度集まっておしゃべりをする会です。同じ境遇の人とつながる場でもあるし、困り事を吐き出す場でもあります。やっぱり誰かに話を聞いてもらうってとても大事で、赤裸々に胸の内を話せるとホッとするんです。参加者は誰も否定したり、意見を押し付けたりしません。心置きなく本音を語ることで、背負ってきたものを下ろしてもらえれば。そんな思いで活動を続けています」
小園さんがやっていてよかったと思うのは、地域の子どもたちや親とのつながりが生まれ、関わり合うことで、疲弊した心と体が少しずつ元気を取り戻していく後押しができることだそう。「まちの中で、参加者から声をかけられるようになりました。悩みを抱える人が少なくなるだけでなく、ゆるやかなコミュニティーが生まれて話し合える関係が広がっていくことは、とてもうれしいです」
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