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ひとめぐり「トキワ松学園高等学校 飯塚ちひろさん」(令和8年2月15日号)
ひとめぐりは、目黒区で活躍するかたにスポットを当てて紹介する、めぐろ区報の連載記事です。
令和8年2月15日号 vol.54
トキワ松学園高等学校 飯塚ちひろさん(17歳)

プロフィール
飯塚ちひろ さん
電通ノーペコ ラボ(注記)主催の食品ロス削減レシピコンテストでローソン賞を受賞。令和7年9月、飯塚さん発案のレシピを基にした「黒糖とシナモン香るクロワッサン」が関東甲信越地区のローソンで発売された(現在は販売終了)。学校ではダンス部に所属する、アクティブな高校2年生。
(注記)子どもと食のあらゆる問題の解決を目指すプロジェクト。「ノー、腹ペコ!」の意味が込められている
好きだからこそ、真剣に
パンの耳を使ったひと夏の挑戦
「食」へのあくなき探究心が挑戦のきっかけに
「食べることが大好きで、将来は食に関する職種に就きたいと思っていました。次第に食べ残しや食品添加物についても考えるようになり、学校の探究授業では食品ロスに関するテーマを研究しています」。飯塚さんは、高校1年生の夏休み、課題探しをする中でレシピコンテストに出会いました。締め切り1週間前でしたが、思い切って一人で挑戦することに決めたそうです。「お題は、パンの耳を使ったレシピを考えること。レシピ考案や時間内での調理など、あらゆるミッションを短期間でクリアして、なんとか納得のいく形に仕上げました」
料理を楽しむ心が形に。好奇心が生んだ受賞レシピ
パンの耳をそのまま使うのではなく、細かく刻んで生地にするアイデアを思いついた飯塚さん。オリジナリティーを出すために、既存レシピをアレンジしながら試行錯誤を重ねた結果、見事ローソン賞に輝きました。飯塚さんのレシピが評価されたポイントの一つに、製造にかかるコストの低さと時間の短さがあります。「他の作品が手の込んだものだったので、まさか自分が選ばれるとは思いもしませんでした。私のアイデアは商品化しやすい実現性の高さを評価いただいたと聞いています。私としてはただ純粋にレシピを考えることを楽しんでいただけなので、授賞式の最後で名前を呼ばれた時は本当に驚きました」
そんな飯塚さんのレシピを基に生まれた「黒糖とシナモン香るクロワッサン」。発売に至るまでの開発過程には飯塚さんも携わり、大人たちに交じって意見交換を行ったそう。「企業のかたと話すのは緊張しましたが、商品が作られていく過程を間近で見られる貴重な体験でした」

目黒だから感じる、おいしさと温かさ
飯塚さんの冷めやらぬ「食」への熱は、ルーツである目黒の影響も一部あるのだとか。「物心ついた時からこのまちならではの味に親しみ、食べることに楽しみを覚えていたので、食に関心を持ったのはごく自然なことだったのかもしれません」。
受賞後、商品化の反響を感じる出来事が多々あったそう。「私が小学生の頃に通学路で見守りをしてくれていたかたが、今回のニュースを見て声をかけてくれました。10年通っていて初めて名前を呼ばれたので驚きましたが、とてもうれしかったです。友達や親戚も「買ったよ」と報告してくれました」。今回の経験が、食品ロスをより一層深く考える機会にもなったという飯塚さん。「食品ロスを減らすには、一人一人が「残さない」「食べ残しをしない」という意識を持つことが大切です。誰にとっても身近な食分野だからこそ、解決の第一歩を踏み出しやすい課題だと思います。この記事が、区民の皆さんが行動を起こすきっかけとなってくれたらうれしいです」

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