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戦後80年の8月を迎えるにあたり「空襲記 ー銃後の目黒と疎開した我が子の記録ー」を刊行(令和7年7月29日)
歴史資料館収蔵庫から発見された原稿用紙160枚もの戦争体験記録をとりまとめ
目黒区民の内藤政雄氏(故人)が執筆した「空襲記 ー末子、政弘に与ふる手紙に寄せてー」が、めぐろ歴史資料館の収蔵庫から令和5年10月に発見されました。原稿用紙160枚に及ぶ戦争体験記録で、アジア・太平洋戦争の状況や銃後の生活、集団学童疎開に行った我が子の様子などが詳細に書きつづられていました。
めぐろ歴史資料館では、戦後80年の今年、教育機関やご家庭で平和教育の資料としてご活用してもらうことを目的に、新たに発見された「空襲記」に、その他関連書簡の翻刻、ご家族へのインタビュー、資料解説・論考をまとめた「空襲記 ー銃後の目黒と疎開した我が子の記録ー」を7月19日(土曜日)に刊行しました。
内藤政雄氏
(昭和61年撮影)
「空襲記 ー銃後の目黒と疎開した我が子の記録ー」
販売価格
1,000円
販売場所
めぐろ歴史資料館(目黒区中目黒三丁目6番10号)、広報広聴課(目黒区総合庁舎本館4階)
初版発行
300部
空襲記著者 内藤政雄氏のプロフィール
明治31年6月28日、広島県福山市生まれ。
京都帝国大学経済学部卒業後、製紙会社に勤務。
平成8年2月11日逝去。
表紙について
内藤氏が描いた中目黒から見た東京大空襲の様子の挿絵を参考にして、デジタル画像化再現したものを表紙にしました。内藤氏が描かれた色鉛筆の挿絵は、本書の巻頭カラーで紹介しています。また、題字「空襲記」は、内藤氏が揮毫していたものです。
めぐろ歴史資料館 館長 武田浩司のコメント
太平洋戦争時、目黒区では昭和20年4月15日、16日、5月24日、25日に大規模な空襲を受けました。太平洋戦争終結までに死者291名、負傷者1,553名、全焼家屋26,095戸、罹災者103,425名であったと記録されています。これらの統計的な数字の一つ一つそれぞれに戦争による惨状があったことに思いをはせる必要があります。
めぐろ歴史資料館では、内藤氏がご執筆された「空襲記 ー末子、政弘に与ふる手紙に寄せてー」をご遺族から昨年度、正式に寄贈していただきました。東京大空襲や目黒区の空襲、学童集団疎開に行く我が子を案じる親の思いなどが詳細に記述されています。教育現場やご家庭での平和教育のためにご活用していただきたく、この度、資料解説を加えて刊行する運びとなりました。戦争の悲惨さや平和とは何かについて見つめ直す契機にぜひご一読・ご紹介いただけますと大変幸いです。
めぐろ歴史資料館ミニ企画展「「空襲記」からみる80年前の日々」
その他
区内全ての区立図書館に配架しています。
内藤氏のご遺族へのインタビューを承ることが可能です。
めぐろ歴史資料館ミニ企画展「「空襲記」からみる80年前の日々」
めぐろ歴史資料館では、「空襲記 ー銃後の目黒と疎開した我が子の記録ー」刊行にあわせて、ミニ企画展を8月31日(日曜日)まで開催しています。
内藤氏が執筆した「空襲記」の原本も展示(初公開)しています。
本件に関するお問い合わせ先
目黒区教育委員会事務局生涯学習課めぐろ歴史資料館
電話:03-3715-3571
お問い合わせ
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