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元気なお店、活気ある事業所をご紹介します「ANEOS(アネオス)株式会社」
気象観測の世界では伝統的な技術の継承や互換性が最重要!
1886年創業で、気象観測機器の豊富な実績と技術力を持つ小笠原計器製作所と、1965年創業で、常に先進技術を取り入れて気象観測のソリューションを提案してきた日本エレクトリック・インスルメントの2社が2019年に合併し、新生「ANEOS株式会社」が誕生しました。ANEOSの社名にはAdvance(先進)の「A」、日本エレクトリック・インスルメントの「NE」、小笠原計器製作所の「O」、Synergy(相乗効果)の「S」の意味が込められています。
ANEOS株式会社 代表取締役社長の野澤裕さん
「地元である目黒区では、目黒川の河川監視のソリューションなども担当させていただいています。国内を中心に気象観測の分野で雨や風を測る機器の開発・製造から、お客様のニーズに合わせた各種気象観測システムの構築、そして設置作業、さらにその後の保守サービスまで行っております。最近では防災気象システムのクラウド化も展開するなど、より使いやすく付加価値を付けた気象観測に関するトータルソリューションを提供しています。クライアントは、気象庁をはじめとした主に官公庁などが中心となりますが、単に気象観測機器を販売するだけでなく、システムインテグレーターとしての立ち位置で仕事をしていかないと採用していただけないという背景もありますね」と話すのはANEOS株式会社 代表取締役社長の野澤裕さん。
その一方で専門性、継続性の高い分野がゆえに、未だに過去の技術の継承も必要だと言います。
気象観測は長期間にわたる統計処理が基本であり、観測の手法や測定範囲、精度などを安易に変えられないため、連続性のある機器を提供する必要があり、過去の技術の継承も大切な要素だというわけです。
「また、気象観測システムは一度設置したら、基本的に10年、15年、30年と長く使い続けていただくので、その間に修理や部分更新等をする場合にしても、常にシステム全体の中で互換性を保つことが前提となります。長期間、観測精度を維持するわけですから、ベテラン社員の経験や知恵が活きる業界でもありますね。気象観測というニッチな業界で勝負していくには、長い年月にわたりモノづくりを続けていく信念と、過去からの技術を継承する意志を示していく必要があります。ただ、それだけでは時代に取り残されてしまうので、コアな技術だけではなく、新しいモノを採り入れてどんどんいろんなことにチャレンジしていくのも宿命です。当社は少し背伸びをしながらも、うまくやってこられたというところもありますね」
そんな同社の真摯な姿勢が気象庁をはじめ、官公庁にも高く評価されていると胸を張ります。
「自然を測る仕事だからこそ、計測機器を設置した現場では長い年月の間でノートラブルというのはなかなかありません。相手が自然なので、原因が分からず不具合が発生する場合もあります。その際には現場に迅速に駆けつけて対処するわけですが、そういった点でも何よりも信頼が大切。気象庁をはじめとして、官公庁にシステムを納めているという実績は大きいですね」
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