ここから本文です。
特集
目黒流落語入門 "やっぱり落語は目黒に限る。"
「やっぱりさんまは目黒に限る」の一節でおなじみの落語「目黒のさんま」。
目黒と落語の関わりは、「目黒のさんま」だけではありません。
実は、区内には気軽に落語を楽しめる「落語スポット」がたくさんあります。
また、目黒に落語を浸透させたいという思いから開催している新作落語コンテストが今年5周年を迎え、徐々に落語ブームが起こりつつある目黒。
今こそ、落語の世界にハマりましょう!
お問い合わせ:文化・交流課 交流推進係(電話:03-5722-9291、ファクス:03-5722-9378)
落語入門
落語ではいきなり本題に入らず、最初に世間話や本題に関連する小咄(こばなし)をするのが一般的。「まくら」と呼ばれるこの導入部分で、観客がスムーズに落語の世界へ入れるよう場を和ませます。他にもさまざまな慣習がある落語について、一緒に学びましょう。
笑いと人情が交わる「噺(はなし)」
落語には、笑いを目的とした滑稽噺(こっけいばなし)の他に、人間の情愛をテーマとした人情噺(にんじょうばなし)、怪異を題材とした怪談噺(かいだんばなし)、歌舞伎などの芝居を題材とした芝居噺(しばいばなし)などの多彩な演目があります。
想像力を刺激する落語家の「技」
情景や心の動きを表現するために、落語家は扇子や手拭いを巧みに使ってあらゆるしぐさを行います。扇子を箸にも包丁にもしてしまう、落語家の演出は必見です。
楽しみ方が違う!「古典」と「新作」
江戸時代から長い年月をかけて練り上げられた古典落語。対して、現代感覚に合わせて新たに生み出された新作落語は、分かりやすく親しみやすいという特徴があります。
INTERVIEW 俺亭(おれってい)きらりさん
第4回新作落語コンテスト最優秀賞受賞!
新作落語コンテスト 古典落語「目黒のさんま」の舞台である目黒に新たな落語文化を築くため、令和3年から実施している新作落語コンテスト。 |
落語を通じて人を知る。落語を通じて目黒を知る。
きらりさんに、落語と目黒についてお聞きしました。
私と落語との出会いは、大学の落語研究会でした。自分一人で演じることが楽しくてハマりましたね!卒業を機に一度離れたのですが、社会人落語が盛んだという、うわさを聞いてアマチュアとしての活動をスタートしました。最大の転機は、目黒区の新作落語コンテストでした。第1回から4回全てに参加しましたが、特に過去の悔しさをバネに挑戦した第4回のコンテストは思い出深いです!「自分だけが面白いと思うものではなく、目黒のお客さんのための落語をしよう」という決意のもと、実は作品を作る前に目黒のまちを歩くことから始めました。そこで思い付いたのが目黒を舞台にした人情噺。とある理由から大圓寺の大黒様に毎日お参りに行く、あめ屋の奉公人の物語です。念願だった最優秀賞が決まった瞬間は、感無量で面白いコメントができませんでした(笑)。区民のかたがわざわざ「すごく良かったよ」と言いにきてくださったのも、とてもうれしかったです。
落語の楽しみは、同じ演目でも演者によって全く違う印象になること。落語を通して演者のことや登場する土地、事柄を知ることができます。目黒の新作落語コンテストの動画や落語を題材とした本などから落語に触れるのも楽しいですし、区内にある落語スポットからチャレンジするのもお勧めです。古典落語「目黒のさんま」が生まれ、聖地ともいえるここ目黒で、落語に一歩近づいてみませんか。
第5回新作落語コンテストに備える!目黒流 落語の楽しみ方
新作落語コンテストをもっと楽しむために、気軽にできる落語体験を3ステップでご紹介。
興味をもったかたは、一度観覧に訪れてはいかがでしょうか。
Step01 まずは身近にあるものから!漫画や小説で、落語を楽しむ。
まずは、漫画や小説で落語に触れてみましょう。噺の背景や登場人物の魅力を知ることで楽しい世界観をつかめるので、落語がぐっと身近に感じられるはず。図書館では落語に関する本をたくさん所蔵しています。ぜひ手に取ってみてください。
区内図書館で借りることができます!
「昭和元禄落語心中」
著:雲田はるこ 講談社
出所した主人公・与太郎が、昭和最後の落語の大名人・有楽亭八雲に弟子入りし、成長する漫画。
「小説 の・ようなもの のようなもの」
原案:森田芳光、脚本:堀口正樹、著:會田望 KADOKAWA/角川文庫
(注釈)在庫僅少。電子版も発売中
落語家のようなものである主人公が、自分らしい生き方を模索する物語。
「しゃべれども しゃべれども」
著:佐藤多佳子 新潮文庫刊
話すことにトラブルを抱えた4人が、落語家に弟子入りして成長する物語。
Step02 たっぷり視聴できます!動画で、落語を体験する。
本などで落語の面白さにハマったら、次は動画などで実際の落語を見てみましょう。スマートフォンやパソコンでいつでもどこでも落語を楽しめます。新作落語コンテストの映像を無料で公開しているので、まずは気になる演目や落語家を見てみませんか。推し落語が見つかるかもしれません。
Step03 寄席じゃなくても大丈夫!こんなにある目黒の落語スポット
「生の落語を見てみたいけど、寄席はなんだかハードルが高い」。
そう感じている人にお勧めなのが、目黒の落語スポットです。
落語スポット | 内容 |
---|---|
中目黒キンケロ・シアター(電話:03-3496-1138) | 小劇場で、落語イベントを開催 |
中目黒GTプラザホール(中目黒落語会 メールアドレス:nakameguro.rakugo@gmail.com) | 中目黒落語会による、中目黒寄席を開催 (8月25日に開催) |
花みずき(電話:03-3710-7812) | 毎月第1日曜日に、花みずき落語会を開催 (変更の場合あり) |
日本料理ひのや(電話:03-3718-4343) | 食事付きの落語会を開催 |
らくご笑学校(総合庁舎で開催) (NPO法人あおぞら 電話:03-3725-2569) |
小・中学生を対象に落語教室を開催(新作落語コンテストで発表会あり)(注釈)今年度の募集は終了 |
(注釈)イベント開催については各スポットへお問い合わせください
カバー画像のお店はココ!ナカメオンザビーチ
伊豆半島の下田から届く新鮮食材を使った料理を楽しみながら、落語を鑑賞できます。
(電話:03-6451-0115)
めぐろパーシモンホールで落語イベント開催!
10月17日(金曜日)
柳亭市馬・柳家喬太郎・三遊亭兼好 三人会 神無月の夜宴
令和8年1月にも落語イベント開催予定!
第5回新作落語コンテストの観覧募集
新作落語コンテスト決勝大会の会場観覧を募集します。予選を突破した、決勝進出者たちの力作をぜひ「生」でご覧ください。
こちらの記事も読まれています