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台風や大雨の被害を受けたときの消毒
洗浄と乾燥が基本
台風や大雨などにより浸水の被害を受けたときは、泥や汚れを洗い流し、よく乾燥させることが大切です。
ほとんどの場合は、洗浄と乾燥で十分ですが、床上浸水した場合には、感染症予防のため消毒を行いましょう。特に注意すべきなのは消化器系感染症で、その多くは経口感染するものです。したがって人が直接接触する屋内の床や壁、家具、食器などが消毒の対象になります。このとき、泥などの汚れが残ったままでは消毒薬の効果が期待できませんので事前にしっかりと洗浄する必要があります。
なお、消毒薬には基本的に消臭効果はありませんので、復旧後の悪臭防止のためにも洗浄と乾燥が重要です。
消毒薬の配布
床上浸水の被害を受けたかたには、必要に応じて保健所が消毒薬(次亜塩素酸ナトリウム溶液)を配布します。
家の中の消毒
消毒を行う場所や物は、事前に水洗いや雑巾で水拭きするなどして汚れを落とします。作業は、手あれを防ぐため、ゴム手袋などをして行います。また、ほこりなどを防ぐためマスクをしましょう。
次に、あらかじめ用意した、次亜塩素酸ナトリウム溶液に清潔なタオルや布巾を浸し、軽くしぼって床や壁・家具などを拭いて消毒をします。食器などは5分程度浸けおくとよいでしょう(多くの次亜塩素酸ナトリウムを使用する商品は、おおむね6パーセント程度の濃度のものが多く、その場合は水で200から300倍に薄めて使用することになります。)。消毒後は水洗いまたは水拭きをします。
次亜塩素酸ナトリウム溶液は、家庭用の塩素系漂白剤でも代用できます。ただし製品によって、次亜塩素酸ナトリウム溶液の濃度が異なることがありますので、製品に記載の表示を確認してください。また開封後しばらく経過したものは濃度が低下していることがありますので注意が必要です。なお、次亜塩素酸ナトリウムは、漂白作用や金属などを腐食する作用がありますので、色あせや腐食の心配があるものは、薬局等で逆性石鹸液を購入してご使用ください。
次亜塩素酸ナトリウム溶液の希釈方法
食器類、流し台、浴槽などの消毒
食器類、流し台、浴槽などの消毒には、約0.02パーセント濃度の希釈液を使用します。
原液濃度が6パーセントの塩素系漂白剤を使用する場合は、2リットルのペットボトル1本の水に、10ミリリットル(ペットボトルのキャップ2杯)の塩素系漂白剤を入れます。
家具類、床などの消毒
家具類、床などの消毒には、約0.1パーセント濃度の希釈液を使用します。
原液濃度が6パーセントの塩素系漂白剤を使用する場合は、500ミリリットルのペットボトル1本の水に、10ミリリットル(ペットボトルのキャップ2杯)の塩素系漂白剤を入れます。
原液濃度が6パーセントの塩素系漂白剤を使用する場合は、2リットルのペットボトル1本の水に、40ミリリットル(ペットボトルのキャップ8杯)の塩素系漂白剤を入れます。
使用するときの注意事項
- 手指の消毒には絶対に使用しないでください。
- 使用する際は十分に換気してください。
- 有害ガスが発生するため、酸性のものと混ぜて使用しないでください。
- 汚れが残ったまま使用すると効果が弱まります。できるだけ汚れを落としてから使用してください。
- 漂白作用があります。容器の使用上の注意を確認してください。
- 商品により塩素濃度が異なるので表示などを確認してください。
保管するときの注意事項
- 希釈したものは時間が経つと効果が減っていくので、その都度使い切りましょう。
- 希釈したものをペットボトルで保管するときは、誤飲しないよう、容器に目立つように薬品名や濃度を記入しておきましょう。
- 原液、希釈液ともに、アルミホイルなどで包んで光を遮り、直射日光の当たらない場所で保管しましょう。
- 危険なので、子どもの手の届かないところに保管しましょう。
床下や屋外の消毒
庭や道路など屋外や床下は、基本的に消毒の必要はありません。清掃や水洗い等を行い、なるべく早く乾燥させることがもっとも重要です。
ただし、汚物等の撤去・洗浄等がしばらくできないような場合には、ハエ等の発生対策のために、消毒というより殺虫剤の散布が必要な場合があります。
手洗いを忘れずに
片付けや洗浄などの作業を行った後は、感染症予防のため、必ず石けんで手を洗いましょう。
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お問い合わせ
生活衛生課 環境衛生係
電話:03-5722-9502
ファクス:03-5722-9367