更新日:2025年8月28日

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麻しん(はしか)

 

麻しん(はしか)とは

麻しんは、麻しんウイルスによって引き起こされる感染症で、発熱、全身の発しん、咳、鼻水、目の充血などが主な症状です。

感染力はきわめて高く、麻しんに対する免疫を持っていない人が感染している人に接すると、ほぼ100パーセントの確率で感染します。また、感染しても発症しない不顕性感染はなく、全て発症します。

一度感染し発症すると生涯免疫が持続するといわれています。

麻しん(はしか)にご注意ください(PDF:441KB)

症状

麻しんに感染すると、約10日から12日後に発熱や咳、鼻水、目の充血といった風邪のような症状が現れます。これらの症状が2日から3日続いた後、いったん解熱し再び39度以上の高熱と発しんが出現します。
また、合併症として、肺炎、中耳炎、まれに脳炎、失明等があります。

死亡する割合は、先進国であっても1,000人に1人と言われています。

麻しんを疑う症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
麻しんの疑いがある場合は、医療機関に事前に電話で麻しんに感染しているおそれがあることなどを伝え、受診の仕方を確認しましょう。なお、受診の際はマスクを着用し、公共交通機関の利用を控えるようお願いします。(医療機関で他の患者さんへの二次感染防止対策をとってもらうためです。)

感染経路

「空気感染」が主な感染経路ですが、その他に患者の咳やくしゃみに含まれるウイルスを吸い込むことによる「飛沫感染」、ウイルスが付着した手で口や鼻に触れることによる「接触感染」があります。ヒトからヒトへ感染し、きわめて高い感染力があります。

発症した人が周囲に感染させる期間は、発症日の1日前から、解熱後3日間を経過するまでの期間とされています。なお、感染力が最も強いのは発しん出現前の期間です。

予防のポイント

麻しんは感染力が強く、空気感染するので、手洗い、マスクのみで予防することはできません。麻しん含有ワクチンによる2回の予防接種が最も有効な予防方法です。
麻しんにかかったことがない方や、2回予防接種を受けていない方は、予防接種を受けましょう。また、麻しんが流行している地域へ渡航される方も、予防接種を受けましょう。

麻しんは定期接種の対象となっています。1回目は、「1歳の誕生日の前日」から「2歳の誕生日の前日」まで(できるだけ1歳になったらすぐに受けましょう。)、2回目は、小学校就学の前年(いわゆる年長児)の1年間(4月1日から3月31日まで)(できるだけ6月末頃までに受けてください。)です。

MR(麻しん風しん二種混合)予防接種
麻しん(はしか)はワクチン接種が予防に有効です!(PDF:83KB)
麻しん(はしか)は世界で流行している感染症です(出国前の注意事項)(PDF:418KB)

成人の方など任意接種で予防接種を希望される場合、実施している医療機関を検索できます。
医療機関情報ネット(ナビイ)

治療

特別な治療方法は無く、症状を緩和する対症療法が行われます。

流行状況

国内では、2007年から2008年に10代から20代を中心に大きな流行がみられましたが、予防接種の徹底(2回目接種の導入、2回目接種を受けていない年代を対象とした接種等)により、2009年以降の患者数は激減しました。2015年3月27日、世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局により、日本が麻しんの排除状態にあることが認定されました。一方、排除認定後も、海外からの旅行者を発端とした集団発生や、医療機関における集団発生、麻しんワクチン接種率が低い集団における集団発生等が報告されています。

世界でも、麻しんの排除に向けて予防接種率の向上等の対策が強化されていますが、途上国では、いまだに5歳以下の乳幼児の主な死亡原因となっています。

東京都内の流行状況については、東京都感染症情報センターの東京都の発生状況をご確認ください。
都内における麻しんの流行状況

最近の流行について、国立健康危機管理研究機構 国立感染症研究所がリスクアセスメントを行っています。
麻しんの発生に関するリスクアセスメント(2025年第一版)(2025年4月1日時点)(PDF:1,297KB)

麻しん患者と接触のあった方、流行地域から帰国された方へ

麻しん患者と接触がある事がわかり、健康観察の対象となった方へは、保健所から電話等で連絡いたします。健康観察や発症時の検査についてご協力をお願いいたします。

また、海外では麻しんが流行しているので、流行地域へ出かけた方は最大21日間、体調に十分注意し、健康観察を十分に行いましょう。

麻しん(はしか)は世界で流行している感染症です(帰国後の注意事項)(PDF:461KB)

検疫所電話相談機関一覧

厚生労働省の検疫所では海外における感染症の情報や、海外渡航のための予防接種等に関する情報提供が行なわれています。

東京検疫所

  • 電話:03-3599-1515
  • 相談受付時間:平日9時から12時まで、13時から17時まで

羽田空港検疫所支所

  • 電話:03-6847-9312
  • 相談受付時間:平日の8時30分から17時まで

関連するページ

感染症にかかったお子さんの学校、幼稚園・こども園、保育園の出席停止期間基準(登園許可の目安)

東京都感染症情報センター「麻しん」

東京都保健医療局「麻しん風しん対策について」

厚生労働省「麻しん」

厚生労働省検疫所「FORTH(フォース)海外で健康にすごすために」

国立感染症研究所「麻しんとは」

お問い合わせ

保健予防課 感染症対策係

ファクス:03-5722-9890